6月茶道稽古 七夕の節句・牽牛・織姫・棚機女・冷泉家・水無月・四ヶ伝/海老澤宗香 茶道教室



6月24日
は海老澤宗香茶道教室のお稽古

毎月生徒さんの暮らしに役立てていただくため

次月の歳時記のお話をしています


来月 7月といえば七夕




そもそも 「タナバタ」 という言葉
不思議ではありませんか
その語源の歴史は古く
古事記に 棚機女(たなばたつめ)
の記録が残っています

古来から日本では神様に
食べ物や布を奉納していました

不浄の地面から離れた
高所に建てられた小屋で
乙女が機を織りながら神を迎え
一晩共に過ごし
翌朝には村中の汚れを
持ち去っていただくという儀式
その乙女が「棚機女(たなばたつめ)」
と呼ばれたのでした



奈良時代に中国から渡って来た
牽牛と織姫の物語
織姫と棚機女が同一視され
日本史ではタナバタと
言われるようになりました



同時期に中国からもたらされた
7月7日の儀式が 「乞巧奠」
中国では女官たちが裁縫の上達を願う儀式でした
日本では百人一首をつくった
藤原定家の末裔である
「冷泉家」が現代でも行ない続けています

旧暦7月7日の朝
庭に「星の座」が設けられます

 

牽牛と織姫へ捧げる

海や山の幸

琵琶に琴

絹糸や秋の七草

などが飾られます



星の座はお家で七夕の飾りをする

良い参考になります
今回は夜星を映して眺める
角盥 の飾りをヒントに



平鉢に水を張り
梶の葉を浮かべました



鉢は笠間焼の寺本守さん造


そして
夕暮れまで蹴鞠をし
夜になると音楽を楽しみます
座敷に天の川に見立てた白い布を敷き
それを挟んで男女が向かい合って座り
恋の歌を夜通し歌い交わすのです



かささぎの 渡せる橋に おく霜の
   白きを見れば 夜ぞ更けにける
                     中納言家持

星座の世界ではベガとアルタイルを結ぶのは
デネブ 白鳥座ですが
中国から伝わったお話では
「鵲」 が織姫を牽牛の元に渡しました

霜 という表現が蒸し暑い夏の夜と対照的に
冴えわたる真白な天の川を連想させますね



昔から七夕には笹に飾り付けをしていました


京都国立博物館所蔵「七夕文様帷子」


その中でも
現代ではあまり見られなくなった
笹飾りを再現してみました




三色の正方形の和紙を半分に折り
中に梶の葉を挟んで
五色の紐で結んで吊るします






花は夏椿
この花入れには
未央さんという数寄者さんが
奥様との愛の歌を添えています



お稽古は四ケ伝
なのでお菓子は3種です



6月30日は夏越の祓え
年越の祓えとセットで
半年分の穢れを祓う大切な日です
ひと足先に生徒さんたちには
祓っていただこうと
「水無月」 を用意しました


添えは鶴屋吉信の柚餅

と水菓子(フルーツ)です



パッケージも可愛らしいピンクハート


干菓子には父から伊勢神宮参拝のお土産
絲印煎餅
生糸に縁があるので七夕にもぴったり



絲印について  (播田屋HPより)

室町時代以降中国からわが国に輸入された生糸
一荷にそれぞれ異なる銅印一個をつけ
到着の証として受領証書にこの印を押しました

印文も取引用語を抜きにして
弄花吟月 愛春惜秋等の風流語
など風雅なものばかりで
明時代の精巧な鋳金術をそのままに
当時の工芸美術品の代表的なものと言えます

太閤秀吉もこの絲印を愛し
公文書に押す自らの朱印もいくつか秘蔵していました




初心者のかたは割り稽古です



脚の痛みに集中されては勿体ないので
椅子でのお稽古
毎回お客様も体験していただきます


お稽古の後は生徒さんが持ち寄ってくださった
美味しいものを囲んでミニパーティーになります音譜

 

 

 

 

 

 

正座が必要ないお稽古できます

見学だけでもどうぞ

【海老澤 宗香 茶道教室のごあんない】

次回の お稽古は 7月22日(土)
 ワークショップは 7月23日(日)

事前にご予約をお願いいたします

Email : WAXWANE29.5@gmail.com
※WAXWANEは小文字にしてメール送信してください

 

 

 

 

茨城県陶芸美術館での

 

・ 第24回日本陶芸展 企画呈茶会「出展作家の茶碗で一服」

日本陶芸展作家のお茶碗で抹茶を召し上がってみませんか音譜

 

・ 3回完結茶道のきほん講座

1日1時間 全3回の講座 目 学生 未経験のかたもぜひ

 

電話 0296-70-0011 (茨城県陶芸美術館)

にてご予約承っております

よろしくお願いいたします

 

 

 

pagetop